1 ことしの大阪は「いつもより暑い夏」
気象庁と民間予報会社の1か月予報では、8月の近畿地方は**晴れの日が多く、平均気温が高い確率70 %**と示されています。猛暑のピークは月はじめですが、中旬以降も平年より暑さが続く見込みです。最高気温は33 ℃前後の日が多く、湿度も高め。台風シーズンまっただ中で、局地的な大雨や停電の心配もあります。
2 高齢者が暑さに負けない4つの生活ポイント
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部屋を涼しく保つ
- 28 ℃を超えないようエアコンを早めにオン。
- 外出時も設定温度を上げたままつけっぱなしにすると室温の急上昇を防げます。
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こまめに水分と塩分を補給する
- のどが渇く前に1日1.5 Lを目標。
- お茶や水に加えて、汗をかいたら味噌汁・経口補水液・スポーツドリンクで塩分も補いましょう。
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体の声を聞く休息習慣
- 「暑い」「だるい」と感じたら午前と夕方にそれぞれ15分、横になって深呼吸。
- めまい・足のつり・ほてりは熱中症のサインです。
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涼しい服装と外出時間の工夫
- 綿や麻など風通しの良い素材を選び、首に冷たいタオルを巻くと効果的。
- 散歩は早朝5〜8時か日が落ちた18時以降、短時間から始めてください。
3 夏バテを防ぐ食事のコツ
- 毎食、卵・豆・魚・肉のどれかを「ひと口」でも加え、筋力を守ります。
- そうめんだけの日は冷しゃぶサラダや納豆を添えてビタミンB₁をプラス。
- 食欲が落ちたときは、具だくさんスープと果物で水分・栄養・塩分を一度に補給。
4 お薬と健康管理の注意点
- 薬は涼しく乾いた場所へ。洗面所や車内は避けましょう。
- 血圧や心臓の薬、利尿薬を飲んでいる方は汗や脱水で立ちくらみが起きやすいので要注意。気になる症状があればすぐご相談を。
- インスリンなど冷蔵保存の薬は保冷バッグで持ち歩き、台風による停電にそなえて保冷剤を多めに凍らせておくと安心です。
5 快眠を助けるひと工夫
- 寝る前にぬるめのシャワーで体の熱を流し、冷感まくらや薄手の掛布で深い眠りを。
- 夜中に目が覚めたら、枕元の水で軽く水分補給し、室温を確認しましょう。
6 台風や地震にそなえる“7日間セット”
- いつものお薬・飲み水・レトルト食品を1週間分。
- 充電済みモバイルバッテリーと懐中電灯、ラジオ。
- お薬手帳をスマホで撮影してクラウド保存――もしもの避難時に役立ちます。
7 つながりが命を守る
週に一度、ご家族やご近所へ「元気です」の電話やLINEを。台風が近づいたら、窓の補強や避難所の場所を一緒に確認してください。「声をかけ合うこと」も立派な熱中症・災害対策です。
管理薬剤師の南からのメッセージ
- 部屋を28 ℃以下に保ち、のどが渇く前にこまめに水分と塩分を取りましょう。
- お薬は涼しい場所に保管し、1週間分を非常袋へ入れておくと安心です。
- だるさや立ちくらみを感じたら、遠慮なく薬局や医師へご相談ください。