健康って、体だけじゃない
「健康」と聞くと、体の病気がないことを思い浮かべるかもしれません。でも、世界保健機関(WHO)は、健康を「体・こころ・人とのつながり、すべてが満たされた状態」だと言っています。つまり、誰かと支え合い、「ひとりじゃない」と感じられることが、健康の土台なのです。
孤独は、見えない痛み
最近、孤独や孤立が大きな社会問題になっています。WHOの調査では、世界の6人に1人が孤独を感じていると言われています。
孤独は「気の持ちよう」ではありません。実際に、心の不調だけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、さらには寿命にまで影響することがわかっています。うつ病や不安の症状を悪化させることもあります。
反対に、信頼できる人がそばにいること、安心できる場所があることは、こころを守る大きな力になります。
つらいとき、どうしたらいい?
日本精神神経学会の「自殺予防の手引き」では、「助けを求めることへの抵抗感」や「孤立」が危険なサインだと指摘されています。一方で、家族や友人、地域の人とのつながりが、命を守る力になるとも言われています。
もし今、こころが疲れているなら、次のことを試してみてください。
すぐにできること
1. こころのサインに気づく
- 眠れない日が2週間以上続いている
- 食欲がない、または食べすぎてしまう
- 何をしても楽しくない
- 人と会うのがつらい、外に出たくない
- 「消えてしまいたい」と思うことがある
こんな状態が続いているなら、こころが「助けて」と言っているのかもしれません。
2. 誰かに話してみる
- 家族や友人に「最近しんどくて…話聞いてもらえる?」と伝えてみる
- 長く話す必要はありません。「今日はちょっとつらい」と言うだけでもいいのです
- LINEやメールなど、話しやすい方法で大丈夫です
3. 専門家に相談する
- かかりつけ医に「眠れない」「気分が落ち込む」と伝えてみる
- 心療内科や精神科は、こころの専門家です。恥ずかしいことではありません
- 初めての人は、電話相談から始めるのもいいでしょう
- なるべく期待値を低くして、相談しても治らないと思っていた方が気持ちが楽になります。
相談できる窓口
◆ こころの健康相談統一ダイヤル
電話:0570-064-556(全国共通)
各都道府県・政令指定都市の相談窓口につながります。
◆ よりそいホットライン
電話:0120-279-338(24時間・無料)
どんな悩みでも相談できます。ただし、つながりにくいですので注意が必要です。
◆ いのちの電話
電話:0120-783-556(毎日16時〜21時、毎月10日は8時〜翌8時)
つらい気持ちを聴いてくれます。
◆ SNS相談(厚生労働省)
LINEやチャットで相談できる窓口があります。
「まもろうよ こころ」で検索してみてください。
日常でできる小さなケア
大きなことをしなくても大丈夫。小さなことから始めましょう。
- 温かい飲み物を飲む
- 窓を開けて、外の空気を吸う
- 好きな音楽を1曲だけ聴く
- 布団に入って、ゆっくり深呼吸する
- 散歩に出る(5分でもOK)
- ペットや植物に触れる
- お風呂にゆっくり入る
できないことがあっても、自分を責めないでください。今は休むときなのかもしれません。
周りの人ができること
もし、身近な人が元気をなくしているように見えたら、こんな声かけをしてみてください。
- 「最近どう?元気ない?」
- 「何かあった?よかったら話聞くよ」
- 「無理しないでね」
アドバイスや励ましよりも、「あなたのことを気にかけているよ」という気持ちが伝わることが大切です。
もし「死にたい」という言葉を聞いたら、否定せずに真剣に受け止めて、一緒に専門家や相談窓口につながることを提案してください。
さいごに
こころが疲れるのは、弱いからではありません。誰にでも起こることです。
助けを求めることは、恥ずかしいことでも、迷惑なことでもありません。それは、自分のいのちを大切にする、勇気ある行動です。
誰かに話す勇気、誰かを思い出す力を、どうか大切にしてください。小さな一歩が、明日への希望につながります。
あなたは、ひとりじゃない。そのことを、忘れないでください。
リワーク病棟「六甲」https://rework-rokko.jp/
最近、患者様を紹介した病院です。まさに需要しかないと思えるところでした。
