こんにちは。管理薬剤師でこの店舗を経営しています南です。 さて、今回のテーマは「お金」。
それも、私たちの生活に欠かせない「薬局」の、ちょっとシビアな懐事情についてです。
「薬局って、病院の隣にあって安定してそう」 「なんだかんだ言って、儲かってるんでしょ?」
もしそう思っていたら、少し驚くかもしれません。 実は今、日本の薬局の多くは「コストは上がる一方、収入は下がる」という、最悪の構造の中で苦しんでいます。
薬局が直面する「3つのピンチ」
1. ピンチ①:薬の値段が、国に下げられ続けている 薬局の収入源の1つである「薬の値段(薬価)」は、政府が決めています。そして、その値段は「もっと安くしなさい」と2年ごとに引き下げられています。
2. ピンチ②:コストは、どんどん上がっている 一方で、電気代、家賃、スタッフのお給料、最新のシステム代など、「出ていくお金(コスト)」は物価高で上がり続けています。
3. ピンチ③:ライバルが多すぎる 薬局の数は、全国で約6万軒。これはコンビニの数(約5.6万軒)よりも多く、完全な「飽和状態」です。お客さん(処方箋)の数は変わらないのに、薬局同士で奪い合いになっています。20年前に2倍です。
【まとめると…】 単価は下げられ、コストは上がり、競争は激しい。 これでは、従来の「薬を渡すだけ」の仕事では儲からなくなって当然なのです。
どうすれば生き残れる? 答えは「AI」と「介護」
じゃあ、どうすればいいのか。 薬局が生き残るカギは、2つの「新しい武器」を使うことだと僕は思っています。
武器1:AI・ロボットで「単純作業」をなくす
まず、AIやロボットを積極的に使います。
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AIが処方箋を読み取る
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ロボットが薬を棚から取ってくる(ピッキング)
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AIが在庫を管理して、自動で発注する
こうした「薬を数える・探す・管理する」といった単純作業をAIに任せることで、薬剤師の手が空きます。
武器2:空いた手で「介護」を助けに行く
AIのおかげで生まれた「時間」と「人手(薬剤師)」を、今いちばん困っている場所、つまり「介護の現場」に向けます。
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施設や自宅へ訪問する 介護施設や、家で介護を受けている高齢者のもとへ薬剤師が出向き、「薬の飲み忘れ」だけでなくさがないかチェックします。
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専門家としてサポートする 「栄養が足りていますか?」「こういう食事はどうですか?」と、薬だけでなく栄養士などと連携して、健康全体をサポートします。
薬局の「新しい姿」
これからの薬局は、こう変わっていきます。
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(旧):薬局の中で、薬を渡す「作業」をする場所
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(新):AIに作業を任せ、人間(薬剤師)が街に出て「サポート」をする場所
AIにできることはAIに任せ、人間にしかできない「AIを駆使した専門的なアドバイス」や「温かいコミュニケーション」で、介護現場や地域の人たちを助ける。
それこそが、これからの時代に薬局が「なくてはならない」と選ばれ、生き残っていくための唯一の道だと思います。
