春の花粉症が落ち着くと、「もう大丈夫」と思いがちです。 でも、花粉の時期が終わったあとも、鼻水や鼻づまり、咳、耳の違和感が続く方は意外と多いです。
そんなとき、「まだ花粉かな?」で済ませず、一度耳鼻科で原因をはっきりさせることが大切です。 原因が分かれば、それに合った治療ができ、早く楽になれます。
① 実はまだ花粉の季節(イネ科の花粉症)
スギやヒノキの花粉は春に終わりますが、花粉症の原因はそれだけではありません。
カモガヤやオオアワガエリなどのイネ科の雑草は、5月から7月ごろに花粉が飛びます。 スギ花粉が終わった直後から始まるため、「花粉症がずっと続いている」と感じる方もいます。
症状はスギ花粉症とよく似ていて、くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが出ます。
何の花粉に反応しているかは、耳鼻科で血液検査をすれば分かります。 原因が分かると、症状が出やすい時期や対策が具体的になります。
② ダニやカビによるアレルギー(通年性アレルギー性鼻炎)
花粉の季節が終わっても、ダニ・ほこり・カビ・ペットが原因のアレルギーは一年中続きます。
とくに梅雨の時期は湿気が増えて、ダニやカビが増えやすくなります。 透明でサラサラした鼻水が続くときは、このタイプかもしれません。
市販薬でしのいでいる方も多いですが、耳鼻科では原因を特定したうえで、より効果的な治療を選べます。 長引いている方ほど、一度受診する価値があります。
③ 副鼻腔炎(ちくのう症)
花粉症だと思っていたら、いつの間にか副鼻腔炎に変わっていることがあります。
こんな症状があるときは要注意です。
- 黄色や緑色の、ねばねばした鼻水が出る
- 鼻の奥がつまった感じがする
- 顔が重い、頬や額が痛い
- においが分かりにくい
- 痰がからむ咳が続く
副鼻腔炎は市販薬だけでは治りにくく、放っておくと慢性化することがあります。 耳鼻科では鼻の中を直接確認でき、必要に応じて抗菌薬などの治療ができます。 上の症状に心あたりがあれば、早めの受診をおすすめします。
④ 鼻水がのどに落ちる「後鼻漏(こうびろう)」
鼻水が前に出ず、のどの奥へ流れてしまうことがあります。 これを後鼻漏(こうびろう)といいます。
「痰がからむ」「夜になると咳が出る」「のどに何か張りついている感じがする」 こうした症状の原因が、実は鼻にあることも少なくありません。
咳止めを飲んでもよくならない咳は、鼻が原因のことがあります。 内科で咳が長引いている方も、耳鼻科を受診してみると解決することがあります。
⑤ 耳の不調(中耳炎・耳管の問題)
鼻の炎症が続くと、耳にも影響が出ることがあります。 鼻と耳は「耳管(じかん)」という管でつながっているためです。
- 耳がつまった感じがする
- 聞こえにくい
- 自分の声が響く
- 耳が痛い
お子さんは鼻水が長引いたあとに中耳炎になりやすいですが、大人でも鼻づまりがひどい時期に耳の調子が悪くなることがあります。
耳の症状は自分では原因が分かりにくいので、「おかしいな」と思ったら耳鼻科で診てもらうのが一番です。
⑥ 果物を食べると口がかゆくなる(花粉食物アレルギー)
花粉症のある方が、果物や生野菜を食べたあとに口の中や唇、のどがかゆくなることがあります。 花粉と食べ物のアレルギー成分が似ているために起こります。
多くは口の中の症状だけで治まりますが、息苦しさや全身のじんましん、腹痛などが出たときはすぐに受診してください。 症状が軽くても、どの食べ物で起きるかを耳鼻科やアレルギー科で確認しておくと安心です。
薬局でよく聞かれること
「花粉症の薬、もうやめていいですか?」というご質問をよくいただきます。 やめてよいかどうかは、今の症状で判断します。
透明な鼻水・くしゃみ・鼻づまりが続く → イネ科花粉や通年性アレルギーがまだ残っているかもしれません
黄色い鼻水・顔の痛み・においの低下・痰がらみの咳 → 副鼻腔炎の可能性があります
耳のつまり・聞こえにくさ → 中耳炎や耳管の問題かもしれません
いずれの場合も、症状が続いているなら自己判断で薬を続けるより、耳鼻科で相談するほうが確実です。 とくにご高齢の方は、眠気の出やすい薬や飲み合わせの問題もありますので、医師に確認しておくと安心です。
こんなときは 早めに耳鼻科を受診しましょう
- 鼻水や鼻づまりが 10日以上 続いている
- 黄色・緑色の鼻水が続いている
- 頬や額が重い、痛い
- においが分かりにくい
- 咳や痰が長引いている
- 耳がつまる、聞こえにくい
- 市販薬を使っても良くならない
ひとつでも当てはまる方は、我慢せず耳鼻科を受診してください。 早めに診てもらうほど、治療も短く済むことが多いです。
みなみ調剤薬局から
花粉症が終わっても鼻の調子が悪いときは、そのままにしないでください。 鼻水の色はどうか、咳はあるか、耳に違和感はないか――この3つを確認するだけで、受診が必要かどうかの目安になります。
当薬局では、症状をお聞きして受診が必要かどうかのご相談にも応じています。 「耳鼻科に行くほどかな?」と迷ったときは、まずお気軽にお声がけください。
